🔶自己紹介 インドのコルカタから来ました、横浜国立大学大学院理工学府博士課程のシュクラ・スニートと申します。横浜市内では海の近くや山下公園がお気に入りの場所です。 大学では、ロボット工学について研究しています。日本はロボット工学の分野で、世界一といっても過言ではないほどの先進国なのでたくさんのことが学べています。 将来は、日本で学んだ経験と知識を生かして、インドと日本のために役に立てる何かができたらと思っています。 🔶インドの紹介 インドは南アジアに位置し、国土が約328万㎢と、とても大きな国です。陸地のほとんどがインド洋に突き出した南アジアの半島上にあり、東はバングラデシュとミャンマー、西はパキスタン、北東は中国、ネパール、ブータンと国境を接しています。 地理的にも広大で、地形も多様のため、インドの気候を一般的に説明することは難しいのですが、いずれの地域も3月~5月頃が気温の高い暑季、6月~9月頃が雨季、10月~2月頃が乾季と言われています。私の出身地であるコルカタは、インドの東部沿岸部でバングラデシュの国境に面しています。この地域は湿度が高いのが特徴で、特に暑季と雨季はとても蒸し暑い日が続きます。 WHOが発表した「2020年度版世界保健統計」によるとインドの人口は約13億5,200万人と、世界で2番目に人口が多い国です。多くの人がムンバイやニューデリー、コルカタ、ハイデラバードといった大都市に住んでいます。中でも、※ムンバイ市はインドの西海岸に面する国内最大の経済都市として発展を続けていて、近郊を含む首都圏に約2,300万人が生活しています。インド準備銀行(中央銀行)や多国籍企業の本部が多数、立地しています。 🔶インドの文化と伝統行事 インドの食文化はこの後に詳しくお伝えしますが、主食は米、小麦粉、レンズ豆等の豆類で、地域によって異なります。カレーはインドの国民食で、主食と一緒に食べることが多いです。カレーはもちろんのこと、カレー以外の料理にもレッドチリパウダーやコリアンダー、クミンなどの香辛料が数多く使われているのが特徴です。 宗教については、近年のインドではヒンドゥー教、イスラム教、ジャイナ教、仏教、シーク教、キリスト教徒等がいて、様々な宗教が信仰されています。このうち、人口の約80%がヒンドゥー教徒で、国内ではヒンドゥー教に関する様々な伝統行事が行われます。中でも、ディワリ(別名:光のフェスティバル)というヒンドゥー教の新年を祝うお祭りや、ホーリー祭という春の訪れを祝うお祭りが有名です。 また、南インドの伝統舞踊に「カタカリ・ダンス」というものがあります。セリフは一切なく、顔の表情と指の動き、ダンスで様々な感情や状況を表現する舞台で、力強い太鼓の音をバックに男性が激しい動きで踊る舞踊です。 伝統衣装については、女性が様々な機会に着用されるサリーが有名です。サリーは細長い布を様々なスタイルで体を包み込みように身に纏(まと)うのが特徴で、5mから8mほどの長い布をペティコート(スカートの下に着用する下着)に挟みながら腰に巻いた後、残りの布を肩の上に回して身に纏います。 🔶インドの食文化 人口の約40%がベジタリアンと言われていて、肉の消費量が世界の中でもとても少ないのが特徴です。ヒンドゥー教は牛肉を食べることが禁じられており、また、イスラム教は豚肉を食べることやアルコールを摂取することが禁じられています。国民食であるカレーですが、地域によって使われる具材や味付けが異なります。私の出身地のコルカタでは、海に近い沿岸部ということもあり、魚介を使ったカレーがよく食されています。 いずれの地域にも独自の郷土料理があります。例えば、インド南部では、サンバーとイドゥリのセットが有名です。サンバーは野菜とスパイスを煮込んで作ったスープで、イドゥリは米と豆と塩を混ぜ合わせ、発酵させてから蒸した白いパンケーキのようなものです。また、インド北部を中心にナンやチャパティなど、小麦粉や全粒粉を水と塩で練った生地を丸めて薄く伸ばし、専用の鉄板や土釜で焼いたものが主食とされています。 また、ビリヤニという、香辛料と肉(主に鶏肉、羊肉等)、魚、野菜、卵等を混ぜて炊き込んだご飯が私の大好きな伝統料理で、とても美味しいのでおすすめです! このほかにも、甘い飲み物のラッシーも有名で、中でもパンジャーブ州(パキスタンと国境を接するインド北西部の州)のラッシーは、各段に美味しいと国内でも評判です。 🔶私のおすすめ インドには世界的に有名な建築物が多く存在します。各地域に残る有名建築物をいくつか紹介します。インドで最も有名な観光スポット、「タージ・マハル」はアーグラというインド北部の古都にあります。ムガル帝国時代の第5代皇帝が亡き妻のために造った墓(ぼ)廟(びょう)で、左右対称の大きな白大理石の建造物が特徴で、世界中から観光客が訪れるインドのランドマークです。また、このアーグラ市街地から約40km離れた都市「ファテープル・シークリー」はムガル帝国の第3代皇帝アクバルにより建設されたかつての都です。ここでは、ヒンドゥー教とイスラム教の建築様式が融合した、大変珍しい都市遺跡を見ることができます。 ムンバイ市にある「インド門」は、英国領インド帝国時代に建設された記念建造物で、高さ約26mの玄武岩のアーチです。圧倒的な存在感と重厚な造りが観る人を魅了しています。 コルカタにある「ダクシネスワル・カーリー寺院」は、川のほとりに建つ大型のヒンドゥー教の寺院施設で、世界中の何百万人ものヒンドゥー教巡礼者が訪れる場所です。同じくコルカタにある「ビクトリア・メモリアル」は18世紀初頭に建てられた大理石の建物です。 インド北部、ウッタル・プラデーシュ州東部にある都市のヴァラナシはガンジス川中流域の最大都市で、古い宗教寺院が数多く残るヒンドゥー教の一大聖地として名高い都市です。 また、インド東部、州のほぼ全域が標高1,000m以上のシロン高原に位置するメーガーラヤ州では、広大な自然を体感することができます。 🔶保土ケ谷区についての感想 保土ケ谷区は生活しやすくて、とても安全で、私の大好きな地域です。これまでに、地域の皆さんとお話をしたことがありますが、みなさんいつも優しくしてくれて、特にご年配のおじいさんやおばあさんに私の国についてお話することが楽しかったです。私の国に興味を持ってくれたことが、何より嬉しかったです。 私は今後、博士課程の勉強も計画しているので、暫く保土ケ谷区で生活を予定しています。もっと日本語の勉強も頑張って、地域主催のお祭り等にも積極的に参加したりして、地域の皆さんとたくさん、コミュニケーションを取っていきたいと思っています。